私の文章作法

  1. 何を思い、何のために、どう書くか。なぜ、そう思ったのか。

    (1)テーマの思いの濃さ、切れ味、時空間の広さ・深さ

    (2)目的・動機(もの申す気概、どうしてもこれを書かずにはいられない衝動)

    (3)文法上の決まりごと(文体・構成・表記上の注意事項)

    (4)思考の掘り下げ、要因をしつこくたどる。(→ 読者の共感、引き込み)
  2. 切れ端と袋

    浮遊する風船のイメージ。豊かなデータベース(DB)の袋にたどり着くためには、
    そもそも発想の糸口となる、袋からたれ下っている切れ端をいかに早く見つけて、
    強くつかみとり、袋にたどっていくか。感性のアンテナが立っていないと、
    切れ端は見えないまま。頭の中は空っぽ。DBの充実も課題。
  3. 主語と述語は近づける。(主語と述語のかかり、が遠すぎると、読み手は緊張する。)
  4. 読み手の緊張・混乱・誤解を避ける。→上級編としては、加えて、退屈を避ける。
  5. 事実に基づき、具体的に書く。
  6. 事実の誤りはないか、必ず確認する(時系列、固有名詞など)。
  7. 傍らに辞書、用字用語辞典を置いて、不明な点は必ず確認する。
  8. 第三者の目で、誤字脱字、用語の不統一、整合性の誤りはないか、探す。
  9. 文章は少し寝かせる(推こう=文章を見直す、練る、刈り込む、膨らませる)。
  10. 人権意識をもち、不適切な表現はないか注意する。
  11. 第三者に必ず読んでもらい、指摘された点は謙虚に聞き、納得したら修正する。
  12. 多く読み、多く書く。加えて、多く推こうする。
  13. 日ごろから、よいと思った文章をメモ書きする。
    教育心理学でいう「即時強化の法則」。覚えたことはすぐ使ってみる。
    新しく覚えた表現はすぐ使ってみる。そうすると忘れない。(林望氏)
  14. 自分にしか書けないことを、誰が読んでもわかるように書く。(井上ひさし氏)
  15. 言葉づかいが適切かどうかの判断は、結局それまでに出合った文例の記憶による。
  16. 「自分の書きたいこと」を、「他者が読みたくなるように」書く。(岸本葉子氏)



    workfor ワークフォー 久本恵子(2022.10.22)


送り仮名の付け方(参考)

~ 引用始まり ~
(共同通信社「記者ハンドブック 新聞用字用語集 第14版」(2022.03.15)より)

紛らわしい送り仮名

(1)送り過ぎ(例)

・あいま 正 合間 誤 合い間
・あらわす 正 著す 誤 著わす
・うしなう 正 失う 誤 失なう
・おこなう 正 行う 誤 行なう
・おもむき 正 趣 誤 趣き
・きたない 正 汚い 誤 汚ない
・きたる 正 来たる 誤 来る
・きみじか 正 気短 誤 気短か
・ことわる 正 断る 誤 断わる
・こまる 正 困る 誤 困まる
・たがやす 正 耕す 誤 耕やす
・まぢか 正 間近 誤 間近か
・めずらしい 正 珍しい 誤 珍らしい
・わりに 正 割に 誤 割りに

(2)送り不足(例)

・あたる 正 当たる 誤 当る
・あぶない 正 危ない 誤 危い
・あわただしい 正 慌ただしい 誤 慌しい
・うしろ 正 後ろ 誤 後
・おそろしい 正 恐ろしい 誤 恐しい
・おりる 正 下りる 誤 下る
・おわる 正 終わる 誤 終る
・こがらし 正 木枯らし 誤 木枯し
・ことなる 正 異なる 誤 異る
・となりあう 正 隣り合う 誤 隣合う
・のべ 正 延べ 誤 延
・はたして 正 果たして 誤 果して
・はなはだしい 正 甚だしい 誤 甚しい
・まぎらわしい 正 紛らわしい 誤 紛わしい
・まじる 正 交じる 誤 交る
・わずらわしい 正 煩わしい 誤 煩しい

エッセイとは(2022.10.22)

私は、エッセイとは、
筆者の体験や主張を自由に書き記した散文のことで、
原則的には、テーマ、文体、文字数などに制限はなく、
自由に書くことができるもの、と解釈しています。
自分の思いを綴るという意味では、日記と似ていますが、
読み手を意識するかどうか、が
日記とエッセイとの大きな違いだと思います。

「自分の書きたいこと」を、「他者が読みたくなるように」書く。

と、エッセイストの岸本葉子さんが、
著書「エッセイ脳」(中央公論新社、2010.04.10初版発行)で書いておられます。
なるほど、と納得する、いい言葉です。

エッセイ創作の流儀(6つのステップ)(2022.10.22)

(1)ひらめき → パッと、あるいは、じわじわっと、一番に思いつく単語(切れ端のようなもの)

(2)メモ(ひらめきから膨らむ、散発的な短文)のデータ入力

(3)文章化・構成の組み立て

(4)上すべりとのたたかい(自分は心から、本当に、そう思っているのか)

(5)深堀り、テーマの明確化

(6)自分と言葉の間にウソのないエッセイに、ある程度、到達するまで

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