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過去、読んだ本の紹介リスト
2005年・前半(2005.1〜5月) 2005年・後半(2005.6〜12月)

2006年(2006.1〜12月)     2007年、2008年   2009年、2010年 

2011年〜 
最近読んだ本の紹介(2011〜)


2011年11月24日 更新 
  
区分01 女性と仕事/キャリア・アドバイス
区分02 自分史・表現・書くこと 
区分03 その他     


(備考 図:図書館利用
     古:古本書店にて購入
     定価(  )内は本体価格


区分01 女性と仕事/キャリア・アドバイス

No.著書名著者名出版社発行日定価ミニ書評・備考
01

文春文庫
シューカツ!!

 

石田衣良(いしだ・いら)文藝春秋2011.03.10629円(税別)就職活動中(シューカツ)の仲間7人(男女)が、「シューカツ プロジェクト」を結成した。目標は全員で最難関のマスコミ合格。鷲田大学の3年生7人が、情報交換をしたり、励まし合ってシューカツに臨もうというのが、チームの目的。
2011.3.11の東日本大震災以前に書かれた本ですので、今はかなり事情は違ってきているでしょうが、いまどきの就職活動が手に取るようにわかり、非常に参考になります。元は、地元岡山の地方紙、山陽新聞朝刊に掲載されていた連載小説で愛読していました。再度、まとめて読んでみて、大変勉強になりました。
02

改訂版
アサーション・トレーニング
ーさわやかな<自己表現>のためにー

 

平木典子(ひらき・のりこ)日本・精神技術研究所発行、金子書房発売2009.09.151,500円(税別)改訂版第1刷
昨年2010年の講座講師に続きまして、この改訂版を基に実際に講座をさせていただき(2011.05.15)、その素晴らしさ、難しさを再度実感しました。
攻撃的でも非主張的でもない、アサーティブな表現(自分も相手も大切にしたさわやかな自己表現)。本の帯には「どうして、うまく伝えられないんだろう? そんなもどかしさを抱えたすべての人に 伝えたいことを、自分らしく伝える”自他尊重”のコミュニケーションのヒント」とありますが、そのとおり、アサーションの入門書としては、とても優れた一冊だと思います。
03文春文庫
希望の国のエクソダス
村上龍(むらかみ・りゅう)文藝春秋2002.05.10667円(税別)2009.03.20第5刷。
以前キャリア・アドバイザー養成講座ベーシックコース(2003年)で、講師の先生に勧められて読んだ本です。どうしても再び読みたくなりました。実際は、1998年10月から2000年5月にかけて連載された作品。作者の直感というか予知能力は素晴らしいです。
「2002年秋、80万人の中学生が学校を捨てた。経済の大停滞が続くなか、彼らはネットビジネスを開始、情報戦略を駆使して日本の政界、経済界に衝撃を与える一大勢力に成長していく。その後、全世界の注目する中で、彼らのエクソダス(脱出)が始まった。」とあります。一読をお勧めします。
04講談社文庫
日本人への遺言
城山三郎(しろやま・さぶろう)×高山文彦(たかやま・ふみひこ)講談社

2010.07.15

 

448円(税別)

文学に生涯をささげた硬骨の作家は、創作の原点という戦争を、どのように見つめてきたのか。そして自らの作品と人生を、いかに振り返るのか。華美に流れず、あるがままを淡々と綴るその文体のように語られる言葉の数々。親子ほどに年の離れたノンフィクション作家に伝えた、日本人への最期のメッセージ。(裏表紙文より引用。)
2002年7月から翌年3月にかけて行われた対談、総計15時間ほどの内容を文章化したものです。1927年(昭和2年)8月生まれの城山さんは、軍国主義教育をまともに受けた世代。「事実と真実は違うからね。作家は真実を見ないといけないと思う。だからこそ、安直にはできない仕事でもあるよね、説明的じゃないところとか、論理的じゃないところも含めてね。」という重い言葉がありました。城山三郎氏は、2007年(平成19年)3月22 日死去。享年79歳。
052013年版
会ってみたくなる
履歴書・職歴書と添付手紙の書き方
福沢恵子(ふくざわ・けいこ)成美堂出版

2011.06.20

 

900円(税別)

就職活動、転職活動における、採用を勝ち取るための必勝テクニックが、豊富な実例と共に紹介されています。著者は、「もちろん、テクニックだけで就職活動を乗り切ることはできません。しかし、可能性を切り開いていくためには、自らの能力を適切な形で伝えることが必要です。就職活動におけるテクニックは、まさにそのためにあるのです」と、はじめに、で述べていますが、全く同感です。なお、職歴書とは、職務経歴書のことで、これまでに手がけた仕事の内容、実績など、職務遂行能力をPRするものです。
これらの実例は、あくまで「ひとつの参考例」です。これらからヒントを得ることはできますが、自分を伝える書類は、自らの頭でよく考えて、自らの手で書くしかありません。しかし、それゆえに、自分の強みや志望動機が整理され、応募書類と面接場面での応対にも一貫性が生まれると思います。
062013年版
業界と職種がわかる本
岸健二(きし・けんじ)編成美堂出版

2011.06.20

 

1,100円(税別)

これから就職活動をする大学2、3年生を対象に、業界や職種を11業種、8職種にまとめて簡潔に紹介した本です。なお、業界とは、同じ種類の仕事にたずさわっている人々の社会を意味します。ここでいう、同じ種類の仕事が、業種。まず、世の中にどんな業種があるのかを知ることが必要です。業種とは、事業や産業の種類のこと。どんな商品・サービスを、誰にどんな方法で提供しているか、で違ってきます。
11業種とは、以下です。製造、IT・通信、金融、エネルギー、交通・運輸、建設・不動産・住宅、流通・小売、サービス・レジャー・アミューズメント、マスコミ、商社、教育・人材、コンサルティング。
8職種とは、以下です。営業、事務・スタッフ関連職、企画・マーケティング、技術関連職(メーカー系)、技術関連職(IT・通信系)、金融スペシャリスト、流通・サービス関連職、制作関連職。

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区分02 自分史・表現・書くこと

No.著書名著者名出版社発行日定価ミニ書評・備考

01

新潮新書410
日本語教室
井上ひさし(いのうえ・ひさひ)新潮社2011.03.20680円(税別)母校・上智大学で行われた伝説の連続講義を完全再現。
(2001年10月から毎月1回、連続4回。)
母国語と母語は全く違うそうです。脳がどんどん育っていくときに、お母さんや愛情をもって世話をしてくれる人たちから聞いた言葉、それが母語=第一言語で、道具ではなく、精神そのもの、だそうです。共感を覚えます。
2010年4月9日永眠。

02

文春文庫
おいしい人間
高峰秀子(たかみね・ひでこ)文藝春秋2004.07.10600円(税別)2011.01.25第7刷
1992年5月単行本(潮出版)の文庫。
「追悼 高峰秀子 さりげなく書かれたすごい話、笑いながら感動する名文の数々。」と本の帯にあります。
5歳のとき子役として映画デビューし、その後、国民的大スター(映画女優)として活躍した女性。ご本人の映画作品を拝見したことはありませんが、エッセイは自己を客観視してユーモアあふれ、大変楽しい一冊でした。まさに、心にも胃にもおいしいエッセイ。
1924(大正13)年、北海道生まれ、
2010(平成22)年12月28日肺がんのため逝去。享年86歳。
03文春文庫
にんげん住所録
高峰秀子(たかみね・ひでこ)文藝春秋2005.07.10486円(税別)2011.01.25第5刷
2002年7月単行本(文藝春秋)の文庫。
「追悼 高峰秀子 さりげなく書かれたすごい話、笑いながら感動する名文の数々。」の本の帯にひかれ、ふと手にした一冊でしたが、大映画女優=金銭製造機と自らを揶揄(やゆ)するような、徹底した客観性に驚きました。映画やお芝居以外、特別な娯楽がなかった当時の、大映画スターとしての彼女の人気は、おそらくすさまじいもので現在の比ではなかったでしょう。そんな大女優が、長年にわたる養母との確執も洗いざらいすべて書いています。この人の本をもっと読みたいと思いました。
04文春文庫
わたしの渡世日記(上下)
高峰秀子(たかみね・ひでこ)文藝春秋上下巻とも1998.03.10762円(税別)上巻2011.03.10第13刷、下巻2011.02.05第12刷
1976(昭和51)年2月(上)5月(下)(朝日新聞社)単行本の文庫。
子役時代の写真はかわいく、少女・成人時代の写真も、すごく愛くるしく美しい、まさに女優です。その内面に暗い海を抱えていたなんて思いもよりません。探していた本で、やっと読むことができました。複雑な家庭環境、義母との確執など、波乱の半生をユーモアあふれる筆致で綴った本です。女優・高峰秀子は、いかにして生まれ、育ったか。日本エッセイスト・クラブ賞受賞の傑作自伝エッセイです。渡世(とせい)日記とは、世渡り日記ということでしょうか。普通ならかなりひねくれるであろう要因に満ちた人生を、よくぞここまで明るく乗り切って。周囲の人(家族親族以外)の温かい愛情に恵まれて、よき伴侶(映画監督、松山善三)との格差婚も全うし、86歳まで生き抜いた人生に、本当によかったですね、素晴らしい精神力でしたね、と声をかけたくなる本です。
05文春文庫
走ることについて語るときに
僕の語ること
村上春樹(むらかみ・はるき)文藝春秋2010.06.10514円(税別)2007年10月単行本(文藝春秋)の文庫。
著者は、日常的に20年以上走り、フルマラソンを完走する「走る作家」としても有名です。ランニングという行為を軸にした一種の「メモワール(個人史、回想録)」。村上氏の文体はさらりと乾いていて、それでも心に伝わる感じで好きです。
06集英社新書0117F
私の体験的ノンフィクション術
佐野眞一(さの・しんいち)集英社2001.11.21680円(税別)愛読書に近い本で、これまで何度も読んでいる一冊です。
著者は、1947(昭和22)年東京生まれ。出版社、業界紙勤務を経て、ノンフィクション作家になった人。あるく調査術、みる記録法。語り口と体験。仮説を深める。取材から構成、執筆へ。疑問から推理までの道のり。現代の民俗学をめざして。以上6章に分けて書かれてあります。自分史作成支援をする身として、特に、取材から構成、執筆へ。の章の、資料と取材ノートを「見晴らす」こと、という個所に、いつも勇気づけられています。
ノンフィクションとは、固有名詞と動詞の文芸である、と書いておられます。
07
ワイド版岩波文庫160
忘れられた日本人

宮本常一(みやもと・つねいち)

岩波書店1995.02.16

2001.10.16第2刷、初版1960年(岩波書店)。
佐野眞一さんが絶賛していた民族学者の本です。図書館で借りました。ひたすら「あるく」「みる」「きく」姿勢で、日本中を旅した宮本さんが書かれた本。この本で一躍脚光を浴びたそうです。日本の村という村、島という島を回り、73年の生涯に合計16万キロメートル、地球をちょうど四周する行程を、ほとんど自分の足だけで歩き続けた人だそうです。単に古いことを調べて歩いた民族学者というより、きわめてすぐれたフィールドワーカー(現地調査を行う調査者)であり、時代を的確に記録した比類のないノンフィクションライターではなかったか、と佐野さんは書いています。「無名にひとしい人たちの紙碑(しひ)ができるのがうれしい。」とあとがきにあります。感銘を覚えました。
1907年8月1日山口県周防大島生まれ。
1981年1月30日東京都府中市にて胃がんのため死去。73歳。

08
藤本義一の
「自分史」教室
自分の知らない「自分」がわかる
藤本義一(ふじもと・ぎいち)PHP研究所1996.06.20著者は、必要以上に「正確、簡潔、平易」を意識しないで、裸の文章こそが、自分史の生命そのものだと思う、と書いています。私も同じ意見です。短く、やさしく、読み手に混乱や疑念を与えてはいけない、ということは文章の基本だとは思いますが、まずは心がおもむくまま、思いのままに、どうしても書きたいと思ったことから、どんどん書き出してみることを始めてみては、と思います。その後で、ゆっくり推こうしていけばよいのですから。
09第1回日本聞き書き学会応募作品
北海道聞き書き隊選集
日本聞き書き学会 編集・著作日本聞き書き学会2001.3.312000年10月に発足した日本聞き書き学会は、「北海道聞き書き隊」を、北海道伊達市と帯広市で実施し、延べ54人の参加によって実践活動を開始。締め切りまでに16人が応募。中から5編が最終選考で選ばれ、本書に掲載されています。まさに聞き書き風に原稿化されたもので、語り手の息づかいが聞こえてきそうです。ここまでまとまったものにするためには、聞き手(著者)はかなりご苦労されたのではないかと思います。
10のり平のパーッといきましょう三木のり平(みき・のりへい)著、小田豊二(おだ・とよじ)聞き書き小学館1999.05.102,100円(税込)聞き書き作家として著名な小田氏が、喜劇役者・喜劇演出家として一世を風靡した、三木のり平氏から、3年間にわたって聞き書きした内容を文章にした本です。全430ページ、読み応えのある本で、三木氏がまるで自分の目の前で粋に語ってくれているようです。小田氏によると、いわば「説教集」だそうです。よくぞ、こんなに聞けたものだ、と感心する次第ですが、信頼関係ができるまでは、怒鳴られたことも何度もあったとか。三木氏は1999年1月25日死去。

No.著書名著者名出版社発行日定価ミニ書評・備考
11「伝わる文章」のための
聞く技術・書く技術
小田豊二(おだ・とよじ)PHP研究所2009.04.221,300円(税別)アマゾン購入(中古)。
吉備人出版の山川隆之社長から「聞き書き人の会」で紹介され、アマゾンで買い求めた本です。
「聞き書き」の達人が明かす、一流のインタビュー術と文章術、と本の帯にあります。40年間で1,500人以上の取材実績をもつプロライターのノウハウを全公開、だそうです。「相手の記憶をどこまでよみがえらせるか」「忘却という海に浮かんだ、記憶という島を陸続きにしてあげる」、大変参考になる本です。
12私にとって書くということ三浦綾子(みうら・あやこ)日本キリスト教団出版局2002.09.251,600円(税別)小説「氷点」で著名な作家、三浦綾子書籍未収録のエッセイ集2弾! 本書は、1966年から1995年にわたって雑誌、新聞などに掲載された作品の中から、書籍未収録の作品を集めたもの。最も感銘を受けた個所は、P91「 金平糖は、けし粒を核にしてつくるという。糖蜜だけでは、あのぎざぎざのついた金平糖に結晶はしない。小説を書く私にとって必要なのは、「感動」という「けし粒」なのである。が、「けし粒」があっても、「糖蜜」がなければ、金平糖はできない。問題は、先ず自分自身がいかなる「糖蜜」であるかということであり、何を「けし粒」にするか、つまり何に感動するかということなのかも知れない。」です。
1922年4月25日北海道旭川市出身、
1999年10月12日召天。
13文春文庫
にんげんのおへそ
高峰秀子(たかみね・ひでこ)文藝春秋2001.10.10467円(税別)2010.11.05第4刷
1998年10月単行本(文藝春秋出版)の文庫。
「追悼 高峰秀子 さりげなく書かれたすごい話、笑いながら感動する名文の数々。」の本の帯にひかれ、買い求めた一冊。
ユーモアあふれ、生き生きと描かれたエッセイです。大映画女優が引退後書いたもの。気取りなく、読みやすく、心あたたまる作品ばかりです。特に、乳がんの不安を抱えることになった「オッパイ讃歌」と、お疲れパールとして、時々の自分ご褒美に真珠を一粒ずつ買い揃えて、結婚式(30歳)のネックレスにしたという「アコヤ貝の涙」は心に残りました。
14講談社現代新書 1627
インタビュー術!
永江朗(ながえ・あきら)講談社2002.10.20700円(税別)アマゾン購入(中古)。
「聞き書き人の会」で紹介され、買い求めた本です。
実は、以前も買い求めて読んだことがありました。家のどこかにあるはず。読み始めて思い出しました。しかし、何度読んでも、大変勉強になります。何度も読みました。今後も、何度も読み返すでしょう。
いかに話を引き出し、書くか、豊富な現場体験と名インタビュアーの技に学び、その方法論と味わい方を伝授くださる新書です。
あらゆるところにインタビューがある。世界はインタビューでできている。歴史はインタビューによって作られた。(はじめに、より。)
15講談社文庫
夜中の薔薇
向田邦子(むこうだ・くにこ)講談社1984.01.15467円(税別)2006.03.24第46刷。
突然の死の後も読者を魅了してやまない著者最後のエッセイ集。
(1929年(昭和4年)11月28日生まれ〜1981年(昭和56年)8月22日、旅行中の台湾での航空機墜落事故により死去。享年51歳。)テレビドラマ脚本家、エッセイスト、小説家。第83回(1980年上半期)直木賞受賞。つまり、50歳過ぎての受賞です。好奇心が強く観察眼が鋭かった著者の「手袋をさがす」。若い頃、好きで何度も読みましたが、また改めて買ってしまいました。何度読んでも、そのうまさにうなります。
16800字から始まる文章読本
エッセイ脳
岸本葉子(きしもと・ようこ)中央公論新社2010.04.101400円(税別)アマゾン購入(中古)。
当方メルマガ「女性と仕事」0287号(2011.06.28配信)でも触れました、私の座右の書になりそうです。勧められて購入した一冊。「ある、ある、へえーっ」が、他者が読みたくなるように書くエッセイの極意だそうです。まいりましたー。
17角川文庫
RURIKO
林真理子(はやし・まりこ)角川書店2011.05.25629円(税別)昭和19年、満州。甘粕正彦を魅了した4歳の少女がいた。天性の美貌を持つ信子は、のちに少女画家中原淳一の目にとまり、「浅丘ルリ子」として銀幕に華々しくデビューした。昭和の銀幕に咲いた女優・ルリ子の半生。きめ細かな取材の力か、当時の大スターたちが次々登場して目の前で話しているようなリアルさです。もちろん、虚・実入り混じった小説だとは思うのですが。(「本書は著者の取材に基づいて、実在の人物をモデルに書かれたフィクションです。」と最後に書かれてあります。)しかし、浅丘ルリ子さんって、67歳だそうですが、キリッとしていて本当に美しい女優さんですね。
「スターと呼ばれる人は、もはやふつうの人間ではないのだと思う。こうしたひとときのために、神からつらい宿命を背負わされる。この世では決して幸福になれない人。それが真のスターだ。それならば、自分がいつもこれほど幸せでいられるのは、本当のスターではないからだろうか。それでもいいと信子は思った。自分はおそらく裕次郎やひばりのようにはなれないだろう。つらい宿命も不幸もない代わりに、これほど陶酔するひとときも得られないはずであった。が、それでも生きていく、と信子は心に決める。」この一節が心に残りました。
18岡山県エッセイストクラブ作品集
2011 位置(いち)Position
第9号
岡山県エッセイストクラブ編集岡山県エッセイストクラブ2011.04.01頒価1,200円大変遅れた報告で失礼しました。私が所属する、エッセイストクラブの作品集です。2011年4月発行。会員の半数が参加して、67編のエッセイが寄せられています。それぞれに味わいがあります。私も、「一人の時間」(P151)というエッセイを書かせていただきました。
19
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区分03 その他


No.著書名著者名出版社発行日定価ミニ書評・備考
01文春新書769
100歳までボケない101の方法
脳とこころのアンチエイジング
白澤卓二(しらさわ・たくじ)文藝春秋2010.09.20700円(税別)

2010.12.30第9刷
著者は医師です。10万部突破! あの日野原重明先生推薦! と本の帯に大きく書かれてあります。見事なアイ・キャッチャーですね。日野原先生の著書と勘違いして買いましたが、大変参考になる一冊。何をどう食べるか、日常生活の一工夫、簡単トレーニング入門、など、わかりやすく書かれています。ちなみに、私は、アンチエイジング(抗、反対)よりは、アクセプトエイジング(認め受け入れる)という言葉の方が好きですが。

02朝日文庫 
テレビドラマのノベライズ(小説化)
相棒season7 中下
ノベライズ 碇卯人(いかり・うひと)朝日新聞出版

中2011.01.30

下2011.02.28

中720円(税別)

700円(税別)
人気テレビドラマ「相棒」の脚本を元に小説化されたものです。2冊も買ってしまいました。テレビドラマは楽しみによく見ていました。多くの脚本家が関わっておられるのですね。だから、毎回新鮮でおもしろいのかも。特に俳優水谷豊さんのファンというわけではないのですが。若い頃はやんちゃな役もやっておられたのに、中年になって、当たり役ともいえる、この杉下右京という刑事役(興味深い人物です。)に出会い、本当によかったですね。本で読んでも、おもしろいです。テレビドラマの再開を待っています。
03講談社文庫
魔王
伊坂幸太郎(いさか・こうたろう)講談社2008.09.12619円(税別)2011.01.17第14刷
2005年10月単行本(講談社)の文庫。
会社員の安藤は、ある日不思議な力を身につけますが、その能力故か命を落としてしまう「魔王」。そして、5年後の、彼の弟潤也の姿を描いた「呼吸」の連作です。「大きな洪水に流されない」ための、それぞれの生き方、とてもリアルで、ぐいぐいひきこまれて一気に読んでしまいました。
04講談社文庫
孟嘗君(もうしょうくん)(全5巻)
宮城谷・昌光(みやぎたに・まさみつ)講談社第1巻1998.09.15
第5巻
1998.10.15
600円(税別)

第1巻2007年5月7日、第20刷。
第5巻2010年12月15日、第33刷。
血風吹きすさぶ戦国時代、人として見事に生きた田文(でんぶん)・孟嘗君と、その養父の好漢、風洪(ふうこう、後の白圭)の、颯爽たる人生の幕開け。(第1巻裏カバー宣伝より。)1945年生まれの、すごい作家がおられたのですね。宮城谷昌光さん。『夏姫春秋』で直木賞受賞の、中国古代に材をとった歴史ロマンの第一人者です。とにかく、爽快・痛快・豪快、おもしろい。宮城谷さんの筆力と圧倒的な資料の裏づけで、まさに、生き生きと表現される、あの時代に瞬時にタイムスリップします。全5巻、圧倒的な読み応えです。ちなみに中国の戦国時代(せんごくじだい)とは、春秋時代に続く時代で、紀元前403年に晋が韓・魏・趙の3つの国に分かれてから、紀元前221年に秦による統一がなされるまでをいうそうです。孟嘗君は紀元前279年没。激しい争乱の世と、人間を愛して生きた戦国名宰相を描ききった、名作です。既に紀元前300年頃に、このように、器量が大きく、魅力的な人々が、切磋琢磨し、、壮大なスケールで生きた国。すごい奥深さですね。(本作品は、1993年3月から、「東京新聞」などに連載されたものだそうです。)
作者は漢字にも大変造詣の深い方だそうで、見たこともない漢字がいっぱい出てきますが、そこも魅力です。

05

ハヤカワ文庫
クリスティー文庫54
火曜クラブ

アガサ・クリスティー
中村妙子(なかむら・たえこ)訳
早川書房2003.10.15840円(税別)2010.06.30第4刷。
短編(13の物語)。
学生の頃、ファンになって読んだ、イギリスの素人探偵ミス・マープルが登場する作品。また読みたい〜と強く思っていましたが、郊外型大型書店で復刻版を発見。いそいそと買い求めました。編み物好きの、やせて背が高く、色白でバラ色のほほをもつ、上品な雰囲気を漂わせる老婦人、ミス・ジェーン・マープル。イギリスから1時間ほどの所にある、静かな田舎のセント・メアリ・ミード村に住んでいますが、その村で起きる出来事の数々になぞらえて、難事件を脅威の推理力で解決してしまいます。この火曜クラブで初登場です。直観力と観察力にすぐれ、悪に立ち向かう勇気の持ち主でもあります。何度読んでもおもしろい。魅力的な探偵です。
06

ハヤカワ文庫
クリスティー文庫46
スリーピング・マーダー

アガサ・クリスティー
綾川梓(あやかわ・あずさ)訳
早川書房2004.11.30800円(税別)

2010.09.30第5刷。
ミス・マープル登場の長編です。
ミス・マープルが甥のいとこである、ジャイルズの若妻、21歳のグエンダの「回想の中の殺人」の真相を突き止めていきます。新婚夫婦が力を合わせて謎を明らかにしていく過程で、ミス・マープルが、彼女なりのやり方(土地の人と親しくなり、お茶会に誘われ、お喋りの中から情報を集める)で謎に迫り、彼らに力を貸し、助言し、最後はグエンダを危機から救うという、アクティブなお話です。行動するミス・マープル。ぐいぐい読ませます。

07

ハヤカワ文庫
クリスティー文庫57
パーカー・パイン登場

アガサ・クリスティー
乾信一郎(いぬい・しんいちろう)訳
早川書房2004.01.15680円(税別)短編にしか登場しない、名探偵というより、人生相談の達人という感じの人です。(全部で12編。)
心の専門家の異名を持ち、大きな体、禿頭、度の強い眼鏡が特徴の身上相談探偵。35年間、官庁で統計収集の事務を行っていたため、その優れた分類能力で、不幸と思っている顧客に素晴らしいサービス(体験)を提供する。「あなたは幸せ? でないならパーカー・パイン氏に相談を」という奇妙な新聞広告に誘われて、依頼人が次々と事務所を訪れるという設定。大変おもしろいです。
08文春文庫
緋色の記憶
トマス・H・クック
鴻巣友季子(こうのす・ゆきこ)訳
文藝春秋1998.03.10543円(税別)

アマゾン購入(中古)。
1997年アメリカ探偵作家クラブ(MWA)賞
最優秀長編賞受賞。
1998.12.15第5刷。
勧められて購入した一冊ですが、全編漂う緊張感がすごいです。
ある夏、コッド岬の小さな村のバス停に、緋色のブラウスを着た一人の女性が降り立って、そこから悲劇は始まった。美しい新任美術教師が同僚の男性教師(家庭持ち)を愛してしまったことから起こる、事件。今では老弁護士となった主人公が、幼き日々への懐旧をこめて回想する物語。これぞ、小説という、登場人物の心理を語る描写の数々です。

09創元推理文庫
パーフェクト・ブルー
宮部みゆき(みやべ・みゆき)東京創元社1992.12.25648円(税別)

2009.12.25第74版
ご存知人気ミステリー作家の、長編第1作です。
第74版を、たまたま購入読んだわけですが、すごいヒット作ということですね。私、宮部さんのファンの一人で、彼女の下町時代小説もよいです。この本は、元警察犬で、今は蓮見探偵事務所の一員である、犬、マサの一人称の視点で描かれています。ユーモラスな場面もありますが、そこはそれ、宮部さん。非常にショッキングなプロローグに、何年も前からの、恐ろしい事実が徐々に明らかになり、のどかな日常と隣り合わせで、クラッと裏返るという感じです。恐ろしい。「心とろかすような」という続編の文庫も出ています。

10

講談社文庫
ステップファザー・ステップ
宮部みゆき(みやべ・みゆき)講談社1996.07.15619円(税別)2010.09.15第52刷。
ローカルな新興住宅地の、中学生の双子の兄弟が住む家に落ちてきたのは、プロの泥棒だった。そして、一緒に暮らし始めた3人。「お父さん」のふりをさせられた泥棒の男は、双子たちといつしか心を通わせながら、次々と身近に起きる事件を一緒に解決していく、連作短編集(7編)です。それぞれに駆け落ちした、双子の両親が最後まで登場しない設定は、やや無理があるかもしれませんが、おもしろく読めました。



No.著書名著者名出版社発行日定価ミニ書評・備考
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ハヤカワ文庫
クリスティー文庫37
動く指

アガサ・クリスティー
高橋豊(たかはし・ゆたか)訳
早川書房2004,04.15800円(税別)2011.02.15第4刷。
ご存知、イギリスの素人探偵ミス・マープルが登場する長編作品です。不気味な匿名の手紙が、住民に無差別に届けられます。リムストックという土地の牧師の家の泊まり客、ミス・マープルが、若い二人(兄と妹)の探偵指南役を務めて謎を解きます。難を言えば、彼女の登場部分が少ないこと。後半になって、やっと出てきます。いつ出てくるのか、はらはらしながら読めますが。第10章でやっと登場です。(全部で第15章。ちなみに、この作品は初期のものですが、登場人物の説明だけで、目次はありません。)
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ハヤカワ文庫
クリスティー文庫43
カリブ海の秘密

アガサ・クリスティー
永井淳(ながい・じゅん)訳
早川書房2003.12.15700円(税別)2009.10.31第4刷。
ご存知、イギリスの素人探偵ミス・マープルが登場する長編作品で、1890年生まれのクリスティーが、1964年、74歳の時に書いた作品だそうです。すごい健筆ですね。ミス・マープルも年を取り肺炎にかかって、その転地療養のため、西インド諸島を訪れます。費用や段取りは、もちろん売れっ子小説家の甥、レイモンド・ウェストが尽力します。展開は速いです。彼女を相手に懐古談をしていた少佐が、翌日死体となって発見されるのです。一体何が起こったのか。美しい風景を舞台に、彼女が事件の謎に挑みます。謎解きが終わってみれば、犯人の動機には、古典的というか普遍的要素が多いのですが、巧妙な伏線や読者には伏せている秘密の部分があり、なかなか犯人がわかりません。 
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ハヤカワ文庫
クリスティー文庫44
バートラム・ホテルにて

アガサ・クリスティー
乾信一郎(いぬい・しんいちろう)訳
早川書房2004,07.15800円(税別)2010.06.30第4刷。
ご存知、イギリスの素人探偵ミス・マープルが登場する長編作品で、クリスティー晩年の作品「カリブ海の秘密」のあとに書かれたものです。ちなみに「火曜クラブ」は1932年、42歳の時の作品だそうです。大都会ロンドンの一画に、エドワード王朝時代そのままのたたずまいを保つバートラム・ホテル。その平和で静かなムードの裏で、事件がうごめいています。全体的には、時代設定が現代に近づいているせいもあるのでしょうが、荒唐無稽な感じが強く、このシリーズものとしては、ちょっと異質な作品に思えます。(この作品も、登場人物の説明だけで、目次はありません。)
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ハヤカワ文庫
クリスティー文庫35
牧師館の殺人

アガサ・クリスティー
田村隆一(たむら・りゅういち)訳
早川書房2003.10.15860円(税別)2010.11.15第5刷。
イギリスの素人探偵ミス・マープルが登場する長編作品、マープル長編初登場作です。閑静な小村セント・メアリ・ミード村で殺人事件が発生。牧師館の書斎で、頑固な村の退役大佐が射殺死体で発見されます。
マープルの家は、牧師館の隣という設定。自伝によれば、クリスティーは、創作のきっかけは忘れてしまったそうで、当時は後々までもマープルを続けて書くつもりなどは全然なかったそうです。ところが、マープルは、その後、息長く活躍しており、おもしろいですね。大都会であろうと片田舎の村であろうと、人間のやることに大きな違いはないという物の見方が根底にあります。
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ハヤカワ文庫
クリスティー文庫36
書斎の死体

アガサ・クリスティー
山本やよい(やまもと・やよい)訳
早川書房2004.02.15760円(税別)2010.11.15第5刷。
同じく、イギリスの素人探偵ミス・マープルが登場する長編第2作。書斎に転がる金髪美女の死体、なんて、いかにもと思われるテーマに、あえて挑戦した作品です。
クリスティーが、「ありふれた設定」を「意外な展開」で読ませる作品。
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ハヤカワ文庫
クリスティー文庫38
予告殺人

アガサ・クリスティー
田村隆一(たむら・りゅういち)訳
早川書房2003.11.15920円(税別)2010.11.15第6刷。
同じく、イギリスの素人探偵ミス・マープルが登場する長編作。地元の誰もが必ず読む地元新聞の広告欄に、予告殺人のメッセージが掲載される。そのとおりに、起こる殺人。悲しい過去が引き起こす殺人事件の謎をマープルが解く。
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ハヤカワ文庫
クリスティー文庫39
魔術の殺人

アガサ・クリスティー
田村隆一(たむら・りゅういち)訳
早川書房2004.03.15720円(税別)2009.10.31第3刷。
同じく、イギリスの素人探偵ミス・マープルが登場する長編作。旧友の依頼で、マープルは変わり者の男と結婚したキャリイという女性の邸を訪れる。そこは非行少年ばかりを集めた少年院となっていた。読者は魔術師の幻覚に惑わされる観客、という立場で読み進めてしまいますが、結末も含めて、シリーズの中では、私としては、少し異色な感じのする作品です。
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ハヤカワ文庫
クリスティー文庫41
パディントン発4時50分

アガサ・クリスティー
松下祥子(まつした・さちこ)訳
早川書房2003,10.15860円(税別)2011.04.15第5刷。
同じく、イギリスの素人探偵ミス・マープルが登場する長編作。マープルの友人、ミセス・マギリカディは、クリスマスの買い物を終えて、午後4時50分発の列車に乗ります。たまたま並走した、同じ下り列車で行われた殺人を、偶然車窓から目撃してしまいます。鉄道当局も、警察も本気にしませんが、マープルは真相を追及します。若く魅力的な、家事手伝いで成功している、ミス・ルーシー・アイルズバロウ(有能なハウス・キーパー、住み込みの家政婦)に、死体の発見を依頼します。彼女は、マープルの手足となり、期待どおりの活躍をします。多彩な登場人物が魅力的で、引き込まれる冒頭から、核心に迫る展開がおもしろく、マープル・シリーズの中では代表作と言ってもよいと私は思います。
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ハヤカワ文庫
クリスティー文庫42
鏡は横にひびわれて

アガサ・クリスティー
橋本福夫(はしもと・ふくお)訳
早川書房2004.07.15860円(税別)同じく、イギリスの素人探偵ミス・マープルが登場する長編作。穏やかなセント・メアリ・ミード村にも、都会化の波が押し寄せます。新興住宅が作られ、新しい住人がやってきます。まもなく、アメリカの女優が引っ越してきて、彼女の家で盛大なパーティが開かれ、その最中、招待客の女性が変死を遂げます。真相は悲しい過去。親切心のある、陽気で少々おせっかいな人物が、知らず知らずのうちに、人を傷つけている恐ろしさ。「クリスタル殺人事件」というタイトルで映画化もされています。

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ハヤカワ文庫
クリスティー文庫99
アガサ・クリスティー99の謎
早川書房編集部・編早川書房2004.11.30

660円(税別)

2009.09.15第3刷。
クリスティーと、その作品、ポアロやマープルなど登場人物、映画・TV化などに関する興味深いエピソードを99編紹介。楽しめる雑学集です。



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